「すみませーん、真選組なんですけどー」
「?!な、なにかご用ですか?」
「ちょっと、この2人みませんでしたか?」
「あ、あーミナカッタカナァ」
「そっかぁ、じゃあしょうがないね」
殴り飛ばさせてもらいました
潰れた2人の服を剥いて着替える
「ちょっとそこの新人!!」
「なんですか?」
「このジャスタウェイあっちの船に運べ、いいかぁ落としたらドーンだからな!」
「ーー、おう、気を付けるよ」
「おいィ!!なにタメ口聞いてんだボケェ!」
ジョスタウェイを運ぶ階段から見える工場を見渡す
「居た」
向こうの方で退とわーきゃーやっている2人
「銀時、近藤さん」
「おい!新人!!サボッてんじゃねえよ!」
「なんで、俺が新人ってわかるんだ?」
手元のジャスタウェイに視線を移し
優しくそれをポイッ
「ちょっ、ちょ!おまっ!!なに投げ…ッぎゃぁああああああああ!?」
「あ、ごめん手ぇ滑っちゃった」
ジャステウェイの段ボールを階段に零し、階段から飛び降り
激しい爆音と共に灰の匂いが鼻孔をくすぐる
ドォオオオオオオオンッ
「うぉおおおわァァア!爆発だァァァアアア!」
「工場長ォ!こいつはジャスタウェイが爆発したんじゃ…」
「やばいぜ!!倉庫で次々とジャスタウェイが爆発してる!!」
「ぎゃぁああああああああああああ!」
___side 退
ちょちょ、これ何ィ!?
俺、世界一のバカ連れ戻しに来ただけなのに!!
「なんでジャスタウェイが爆発してんのォオオオ!」
「ワリィ、退…俺やっちまった」
「兄!?な、なんでェエエエエ!!!」
「あ、貴方…おやっさんの工場爆発させたんですか!?」
「あー、ごめんなさい」
「なんて卑劣な!なんて外道な!!」
「ちょ、局長…それは言いすぎっす!!」
何、兄も挑発してんの!!
余計なことをー!と兄を睨めばニコニコしているいつもの兄
「つーか、近藤さんそれ捨ててくださーい」
「なんてこったまさか、ホントにおやっさんが…確かに幕府のせいでリストラされたとか
あいつら皆殺しにしてやるとかいつも愚痴ってたけど…まさかおやっさんが…」
「まさかじゃねーよ!!超一流の食材揃ってるじゃないスかァア!豪華ディナーができあがるよ!!」
もうなんなのこの人たち、穏和に終わらそうと思わないのか
「悪いのはジャスタウェイではない、悪いのはおやっさんとそこの新人であってジャスタウェイに罪はない!!」
「「だからそれを捨てろォオ!」」
兄にどうするの!と顔を向ける
それより後ろ見てみなよ、と言われて振り返ればたくさんの工場のみなさん
「げェッおやっさん来たぞォオオ!!」
「ジミー、こっちだ。そこの新人もな」
もうジミーって呼ばないでください
兄もジミーってなにってすごい興味津々そうに聞いてるしもういいよ、兄は黙って
「てめーらかァアア!俺の計画を台無しにしたのわァアア!!スパイどもが!血祭りじゃァア!!」
屋根を上りながら兄がアハハッおこってらーと笑っている
うわぁあああ兄のせいだよねえええ!!
「おやっさんとはやり合えん、なんやかんや言っても恩がある」
「でも、もう俺ら立派なこの工場ではテロリスト」
「色っぽくいってる場合かァアア!!」
兄のアホォオオ!
ダンッ!
誰かが後ろで短剣を振りかざす音が聞こえる
「逃がすかァ!!」
「退!」
おやっさんが刀を振り下ろす
兄は手を伸ばして俺を引き上げ
視界の横ではドラム缶がおやっさんに降ろされる
それに加えて、ジャスタウェイが投下され爆発
って
「うええええええ!?!?!」
「っふは、流石だな」
「いやいやいや、やり合えないんじゃなかったのかァアア!?おもっクソ殺っちゃったじゃないか!!」
「そんなこと言ったかゴリさん」
「ダメだ、思い出せない記憶喪失だから」
「便利な記憶喪失だなオイィ!!」
「ククク」
突然笑い声が後ろに響いて振り返ると兄の首に刀が宛がえられている
「兄!」
「…」
「動くんじゃねえぞ、残念だったな…こう見えてもかつては同心として悪党を追廻マムシの蛮蔵と呼ばれてたのさ
しつこさには定評があってね」
「…うるせ」
「あァン!?」
「いっ」
「兄ィ!!」
首から血が流れる兄を見て焦れば
後ろから2人が前に出る
「おいおい、その新人さんは関係ないんじゃないですかァ?」
「工場長ー、人質とりたいならさっさと縛ってくれませんかねえ」
「ふ、ふたり…とも?」
「銀時、近藤さん…」
「わかってるわゴルァ!!」
「うるっせェ!」
「兄ィイイイ挑発やめてェエエエ!」
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