ニッコリと笑うお妙さんに笑いをかけ
「ワリッ、ここに近藤さん来てる?来てないと思うけど」
「まぁ、探しているの?」
「まーなぁ一番に来るなら綺麗なお嬢さんたちがいっぱいいるココだと思ってさ」
「やだァ!くんってば上手!」
「くん!私のおごりで飲まないー?」
「やだ!私が奢るのよ!!」
「くん、あんなゴリラ放っておいて向こうで飲みましょ!」
元気な子たちだなあ
「あら、帰っちゃうの?」
「おう、近藤さん探さない…
「やぁやぁお妙さぁん!こっちにドンペリいっぽーん!」
……と」
ガシャアアアアン!
俺が振り返る前に何かが後ろに飛んでいく
前を向けばパンパンッと手を叩く音が聞こえ
ニッコリ笑ったお妙さんが俺を見る
「ねえ、くん…もしかしてゴリさんは帰ってるんじゃないかしら?」
「え、いや…え」
俺、探してんのゴリさんじゃないッス
え?そうだったかしら?とりあえず、ゴリ藤さんは居ないわあ
「あ、えッ…」
「くん」
「ふぁいッ!」
お妙さんが俺の肩を掴む
上目使いの彼女が俺の顔を覗き込んで頬を染め
「ここで飲みますか?」
「ノミマセン」
「じゃあ帰ってくれますか?」
「ハイ」
店を追い出され固まる
え、ちょ。今居たよ、ゴリさんおったよ
「ッふぅ、うぇっ…」
「泣くな、上司に恵まれないのは今に始まったことじゃないだろう」
「俺、ダメだぁ」
「というかその制服脱いでくれないか、なんだか気まずい」
「うっさいヅラ」
「ヅラじゃない桂だ!!!」
が珍しく飲みに誘ってきて来てみれば
「もーできあがってんじゃねえか」
「おお!銀時!」
「ぎんときだー」
ヘラリと笑うの近くには珍しくビール瓶が並んでいる
前にもあったなとため息を吐けばグイッとに腕を引かれカウンター席に押さえつけられる
「先ほどからこの調子だ」
「何酒飲んでんだ…お前弱いのに…つかわかってんのに呑ませてんじゃねえよヅラァ」
「ヅラじゃない!桂だ!!」
「制服のままかよ…、おいこれ上だけでも脱がすぞ」
の腕を引っ張って上着だけでも剥ごうとすれば
バッと目が合い
ガシャァアアン!
「うおぉおお!?」
「おい、煩いぞ…!無暗に抱き着いちゃいけません!」
「お母さんしてる場合かァアアア!」
「うぬぅ、聞いてよ銀時ーこたろー」
「な、なになにチャンどうしたのこれぇ!!!」
引っ付いてくるを引きはがし椅子に座らせる
転がらないように桂と両肩を押さえて顔を覗けばまた涙腺を崩壊させた
「らってぇ、近藤さんが仕事しないんらよぉ」
「上司に恵まれないと辛いな」
「…ああそういうこと」
よくよく聞けば真選組のゴリラがキャバクラに浸り仕事になってないとのこと
「いつものことじゃねえかァアア!」
「ぷぎゅっ!」
「おい銀時、を苛めるのも大概にしろ」
の顔面を豆腐に突っ込ませる
なんでそんだけでヤケ酒してんのコイツゥウウ!
「最近、皆が兄兄、っていうんらけろら」
「お、おう」
「おれぇ、ちゃんと…オニーチャンできてるのかなぁ」
局長ひとりまとめられなくてさぁ
トシだってさ、この前局注法度にマヨネーズ1日五本ってゆったんだよ
あの時兄助けてぇぇって言われて、俺…1日に20本マヨしたんらマヨォ
「「…」」
(語尾がマヨ)
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