「あれ?銀時に新八じゃん」
「兄!?」
「何、おもりの仕事?」
「いや、違います」
「なんだ、さんのお知り合いか」
背中に赤子をしょった兄が、そーだよと笑う
なんだろ、兄がここに居るのが違和感ないというか
「そーだ、新八。一緒に鬼ごとしようか」
「え」
暫く子供と遊んでいたら疲れたーと子供たちが言うので居間に戻れば
沢山のドッキリマンシール
「兄ってば、まだレアシールでないんだぜ!」
「大人なのにねえ」
「ねー!」
「ドッキリマンシール?」
「そ、俺らが集めてるの!」
「兄も集めてるらしくて、でもね、兄ってばぜーんぜんノーマルしか出さないの!」
「どういう訳か、全然でないんだよなあ」
「…アンタ保父さんの方が向いてるよ」
「新八、これってもしかして嵌められてるかな」
「嵌められてませんよ、ただ単に兄の運がないだけです」
「まじでか」
「兄!じゃあ僕の運あげるよ!」
「ほんとかー?じゃあこの一個に賭けてみるか」
まあ結果は見なくてもわかるようにノーマルシールが飛び出した
「新八ー、神楽ァけーるぞ」
「あ、はい」
「じゃあ、俺も帰ろうかな」
「兄も一緒アルか?」
「おー、休憩おわっちまうかんな」
兄と一緒に門を出る
兄がなんで僕たちがここに居るかは聞かないのだろうか
銀さんと肩を並べる兄がチラリとこっちを向いて小さく笑った
「なに、子守りしてないじゃん、銀時」
「うるせー」
「ダメだよ、危ないことばっかり首つっこんじゃあ」
「テメェんとこのドSが巻き込んだんだコノヤロー」
「そーごか」
「んまぁでも」
「?」
「許せねェなぁ」
銀さんがボソリとぼやく
道信さんが鬼道丸だったこと、2人はどう感じているのだろう
それぞれがそっぽを向いたのを僕は見つめていた
「さん」
「なんすか」
「こんな夜遅くにどうしたんですか、というか何故わかった」
「そんなの、俺の弟たちが江戸から出るんだから見送りしたいだろ」
「ーーーアンタ」
「兄ー」
「なんだ、お前ら…今から旅行行くんだって?兄も連れてってくれよ」
「兄は行かないのー?」
「兄も一緒に行こうぜ!」
「いきてーけど、行けないんだよ、お土産楽しみにしてるよ」
一人ひとりの頭を撫でる
周りの気配に息を吐いてそこを離れた
「で?」
「貴様…、高杉だな」
「何、煉獄の人等が寄ってたかっていらない人を削除しにでもきたか?」
「…知りすぎるのも痛い目を見る」
「それは警察の俺に言ってる?攘夷の俺に言ってる?」
「ーーー」
「残念だけど通せないよ、俺の弟に指一本触れようなら触れられないように腕、斬りおとしてやる」
キィンッ
向こう側で神楽の声が聞こえハハッと笑いが零れる
その瞬間に飛んできた矢を手でつかみそのまま折る
「いいよ、買ってあげる」
持っていた銃を放ち先頭にいた天人の両腕を地面に落とす
「腕、ちゃんと守れよ」
もどる つぎに
一覧に戻る