「レッド!!」
「…」
「お前、どこに行ってたんだ!!ポケモンリーグ優勝してから消えたと思ったら」
「ロケット団が復活してたらしいから、つぶしに」
「また行ったのか?」
「そしたら、」
「ん?」
「っ!」
「保護した」
「は?」
「、」
「あ、っていいます…よろしゅう」
「お前…幼女趣味があっ「ピカチュウ、かみなり」 おいいいい!」
ピカチュウが電撃を一瞬で茶色の髪をもつ青年に撃つ
バリィッと響いた光にビクリと肩を揺らせば
レッドさんは俺の肩を撫でてくれた
「…ちゃん、俺グリーンっつーんだ。よろしくな」
「あ、よろしゅうお願いします!ちゃんっつうよりくんやと嬉しいですけど」
「え?ボーイッシュだな、」
「ボーイですし」
「「!?」」
「え、レッドさんまで驚いた顔せんでくださいよ!」
「、男だったの」
「はっはい!」
「可愛い男だなー、お前…銀色の髪に赤い目…アルビノか」
「ッ!」
グリーンに目を覗かれ思わず顔をそむければ
グリーンがきょとんと表情を見せ、次に俺の頭を撫でて俺の顔を両手でグリーンの目の前に固定された
「キレイだって思ったんだ、」
「〜〜〜っ!え、」
「お前可愛いな、いくつだ?」
「いくつ…?」
「…、あーいいや。うんこれ以上独り占めしてると腕の中に居る奴と後ろの奴に怒られるからな」
「え」
『にベタベタすんな!!』
『要注意人物とみなしました』
「えっえっ」
「」
レッドさんに呼ばれ振り返る
ふわりと一瞬笑みを見せたレッドがちょいちょいと俺を手招きした
「もう安心して大丈夫だから」
「!」
「を攫う奴は僕とアイツが倒すよ」
「ピッカァ!」
「ロケット団がなんでお前を攫ったのかはしらねーが…、俺のブラッキーが懐くくらいだ悪い奴じゃない」
「ぶらっきー?」
『私のことですよ、幻の少年』
「え?」
『その瞳…、いつしかの伝承で聞き覚えがあります』
「…」
『貴方は…あなた自身のことをしっかり知るべきです』
「ぶらっきー…」
『でも、貴方はとても優しい、私も惹かれるくらいにね、』
「!」
『御主人がご迷惑をおかけすると思いますが、よろしくお願いいたしますね』
「俺こそ、迷惑やない?そないな、人間なんやろ」
『邪魔な人間とみなすよりはきっと…守らなくてはいけない人間でしょうね』
ポケモンにとっても人間にとっても
『っふふ、でもそれもまた旅の理由』
「…たび」
『とりあえず保護されていなさい、幻の少年…私が守って差し上げますよ』
フッと笑うブラッキーを懐に抱えればロキが『うらやましい』と呟いたのが聞こえた
「、ブラッキーと仲良くなりすぎだなー」
『御主人、私に嫉妬しないでください、の懐は心地よいのです』
「え?俺に嫉妬してるんやで?ブラッキー」
『鈍感ですね、この先が心配です』
「ブラッキー!!」
『ニドキングと遊んできます』
「にどきんぐ」
「あ、お前またニドキングの後ろに隠れようと…って、、なんでニドキング…のこと…」
「あ」
しまった、来る途中、リザードンに俺らの言葉がしっかり通じるのは珍しいと言われた
というか初めてだと
レッドさんに聞けば、なんとなく言いたいことはわかるらしいがそれが自分たちの世界の言葉としては聞こえていない
「はポケモンの言葉がわかるらしい」
「レッドさん!」
「大丈夫」
「すげー!すげーな!!!!」
「ね?」
突然グリーンの腕の中で抱擁されて体が固まる
気持ち悪がられてない?
ロケット団のあの施設に居る時はポケモンと会話すると怪訝な目で見られていた
でもこれが普通だと、そう信じてたから
「じゃあさっきブラッキーがなんて言ってたかもわかるのか?」
「ああ、ニドキングと遊んでくるゆうてたで」
「おー、そうなのかー…ってあいつらが遊ぶとジムが壊れる…!!!」
グリーンが大慌てでポケモンを繰り出す
それはトキと酷似していて
「ピジョット、トキワまでいくぞ」
『またかよ、主人…ブラッキーだろ』
「じゃあ、またな2人とも!!あとで家にこいよ、部屋開いてるからさ」
「あ、「間に合ってる」
「あ!?レッド今お前なんつった!」
『はいはい、行くぞ。』
「うお、!ピジョット!?」
「おおー、かっこえー」
飛んで行った2人を見つつレッドさんがとりあえずと
大きな施設に連れてきてくれた
「んー?誰じゃ…って、レッド!帰っておったのか!おお、ピカチュウ!」
『オーキド博士!』
ピカチュウにオーキド博士と呼ばれ膝に乗るピカチュウ
この人はオーキド博士というのか
「ロケット団の件の報告」
「おお、ご苦労じゃったな、無事完了したとニュースでみたぞ」
「そう。それでこの子を保護したんだ」
「ほお…まあ随分と綺麗なお嬢さんじゃのお」
「男の子だよ博士」
「なんと…!」
これはこれは失礼した!と笑う博士
うん、この人は信頼しても大丈夫な人
悪い人ちゃう
「わしはオーキドじゃ、」
「俺、って言います」
「うむ、よろしくな」
「はい!よろしゅう…!」
博士に頭を撫でられ目を細める
この感じ初めてだ
なんか嬉しい
今の自分はとても破顔しているだろう
「かわいいのお」
「博士」
「なんじゃ、レッド…男の嫉妬ほど醜いものはないぞい」
「…、…博士ならきっとのこと匿ってくれると思う」
「えっ」
「なんじゃ、追われておるのか」
「ロケット団から追われる」
「ほお、それは難儀なことじゃ…わしは構わないぞ」
「あ、でも…俺…」
「いいんじゃいいんじゃ今更なにが増えても恐くないわい」
「博士…」
「俺も暫くこのあたりに居る…、たまに山に籠るけど」
「まーたシロガネ山におるのか」
2人の会話を聞くと孫とおじいちゃんが会話している様子に見える
「暫くはグリーンのジムを手伝う」
「ほお、それは面白くなりそうじゃな」
「の傍に居てあげたいからね」
「そうかそうか」
高らかに笑う博士に、俺は思わずロキを抱きしめて様子をうかがってしまった
まえに つぎに
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