「もどったぁあああああ!!」
スパーンッと開いた障子
朝一で報告しに来たのは紛れもない助けてくれたさん
団蔵と飛び込めばさんが座ってて、よかったなあーと迎え入れてくれた
「「さん!」」
さんがそこに居た喜びと、さんが喜んでくれた喜びが押し寄せて2人で抱き着いた
「さん!無事だったんですか?」
「あのタソガレの忍頭になにもされてませんか?」
「なんやそれ、なにもされるわけないやろ」
ケタケタと笑うさんにホッと息を吐いた時団蔵がパッと顔を上げる
「さん!一緒に朝ごはん食べましょう!」
「そうだそうだ!誘いに来たんす!」
「おー、ええな…よっしゃ行こか!」
やったー!と団蔵と喜んで立ち上がりさんを待つ
さんが俺らの隣に来たのを見て手を繋いで歩き出す
おー、元気なこっちゃなあと嬉しそうに笑うさんにニシッと笑みを浮かべた
よかった、昨日言ってたあの'色'というのはやっぱ嘘だったみたいだ
「さん!今日はアルバイト手伝ってくださいね!」
「おー、合点承知や!」
「えへへ」
「あー、俺もいくー!」
「団蔵は今日会計委員だろー!」
「ぶーっ!」
**
「…逃げないんだね」
「当然やろ、ウソは嫌いなん」
「でもやっぱ一番最初に抱いた時が燃えたなー、」
「強姦やったやろ」
見上げた雑渡さんは包帯の隙間から俺を見る
ニヤリと笑うのが見えてめんどと言う
「…ッ、」
「最近あんまり色の仕事はしてないみたいだね」
「っひ!んっ」
覆っていた包帯をずらし口吸いをしてくる
それに驚いて肩を押し返すが手を恋人のように繋がれダンッと音を立てて押し倒された
「っんぅ、ふっ…ぁっ」
「…」
「〜〜み、見んなぁ」
「じっくり見るよ。次はいつかわからないからね」
「くっそ…ッッひぁ!」
脱がされ見えた肌に雑渡さんの唇が当たる
いやだっと雑渡さんの頭を押さえても段々と肌を吸う感覚に身悶える
「やぁぁ、んっ!ざっ…と…さっ…ふあぁ!」
嫌な水音を立てて自分の胸元を吸われる
彼の片手は既に自分のソレにあり思わず上擦った声が上がってしまう
「なに、ってば感じるの早くなってきた?」
「やめてくれません?そういうこと言うの」
「あ、標準語…傷つくなー」
「ふんっ……っ、ぎゃ!」
思い切り抱きしめられ、下半身をまさぐられる
前も似たような感覚があったな、なんて思ってたけど
「あっアァアぁん!!」
「かわいー」
「なっ、急に…ァッ」
「最近、諸泉くんとも仲良いし、学園の人らからも好かれてるから」
「ァ、まだ…無理ぃ」
喋り続けているのに、雑渡さんの手は止まらない
彼のソレが宛がわれたときジッと目を見られた
「少しだけ、妬いちゃうよね」
「やァ、ぁァアアン!」
一気に貫いてきたそれに目を見開く
ガクガクと腰を動かされ休ませてはくれない
体を引かれて体面座位の形になれば雑渡さんの目が細まる
「そんな、涎たらして…隙だらけなは私だけが見ればいいのにね」
「なんや、ねん」
「いずれは学園の誰かに食べられちゃいそうで怖いってこと」
「ふっ、うっァ…っく」
「この髪も、この頬もね」
「ァ、ひゃあ!いやっやざっとさっ…はやぁ!」
「出しても大丈夫そうだね」
「やめっ、あァ!やっん!っァ、ァッ」
口吸いをされ、息も声もなにもできなくなる
雑渡さんにソレをすかれて欲がせり上がってくる
「ひっ、ひゃァあああ!」
「ッ」
俺が果てるのと同時、雑渡さんが息を詰まらせる
中に暖かいものが広がり、体が気怠さを覚えガクッと雑渡さんに凭れる
「絶景だね」
「ころしたろか、」
「ねえ」
「なん」
「もう夜明けるけど、大丈夫?」
ガバッ!
まるでそんな音が出るかのように起き上がる
雑渡さんは楽しそうに笑い俺を見るだけ
「あかん!みんなが起こしに来てまうやないか!!」
「大変だねー、お兄さん」
「〜〜〜〜雑渡さんのばかぁああああああ!」
大急ぎで服を着て屋敷を飛び出す
腰が痛い喉もいたいいいいいいい!
学園に着いた頃はチラホラ人が起きだしていて急いで天井裏に入り込み
自分の部屋に降り立つ
「もどったぁあああああ!!」
ま、間に合った…
安堵のため息を吐いてきり丸と団蔵に笑いをかけた
「よかったなあ、ほんま!」
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