の指示通り、タソガレ忍者隊の前に立ちはだかる
見覚えのある顔、包帯をした男が私たちを見て目を細めた
「おや?キミたちは、忍術学園の」
「ーータソガレ忍者隊」
「組頭…ッ!」
雷蔵がクナイを構えると雑渡毘奈門はため息を吐いて木の枝に座る
相変わらずの女々しい座り方に周りも違う意味で息を吐いた
「ふぅん、ここには忍術学園の生徒が沢山いるってこと」
「…」
「ーー面倒な人間だね、君たちも」
「言われ慣れてます」
「私は行くところがあるからね。尊奈門に相手をしてもらいなよ」
私がですか?!と面倒臭そうに部下が現れ私たちの前にでる
ぶつぶつと言いつつ忍び刀を構え、私達を見据えている
「…2人に一人など…なめられているみたいです、先輩」
「そのようだな」
「じゃあね」
木の枝から離れた雑渡毘奈門の早い動きに状況が変わる
それを追いかけるために雷蔵を残し私もその場を追い離れた
「待てッ!!雷蔵…!そっちは任せるぞ!!」
「はい!」
「流石は六年生…だっけ?」
「どこへ行く!!」
「お姫様のところに行って、殺しておかないとね」
「ーーーッ」
「だから、邪魔をするのをやめてもらえないかね」
「ッぐ!」
急に止まった雑渡毘奈門の足がグンッと鳩尾に入る
地面に叩きつけられグラリと体を起こせば雑渡毘奈門が目の前でクナイを構えていた
「邪魔をするなら消えてもらうしかない」
「ーーーッ!」
ガッ!と音が響き目の前の雑渡毘奈門が吹き飛ぶ
「大丈夫かい?立花くん」
「りっ、利吉さん…!」
「訳は鉢屋くんから聞いたよ…、あのお転婆は何をしているんだろうね」
「…フリー忍者の山田利吉か」
「貴方はタソガレ忍者隊の雑渡毘奈門ですね」
「面倒な人間に出会ったな」
「私もそう思っていますよ。立花くん、この先に鉢屋君が侵入している。手助けをしてやってくれ」
「はっはい!」
「…なら相手はきみか」
「ええ、お相手しましょう」
そんな二人の声を聞きながら城に急いで戻った
目の前にが居る
しかも本来忍びの仕事ではないはずの酒盛りまでさせられている
何も思わないのか黙々と酒を注ぎ、城主の喜ぶことを発言する
「そういえば、」
「なんでございましょう」
「この間の忍者たちは何者かしっているのか」
「ーーああ、あれは私の教え子です…真似て忍者の格好をして立ち回るので」
「ほお、それにしては大きな生徒が多いな」
「そうですか?」
「ーーー忍術学園…の者ではなかろうか?」
「にんじゅつ、がくえん?」
首を傾げたに流石の演技だなと視線を動かす
ニヤリと笑った城主がの腕を引いた
突然のことに驚いたが城主に倒れ込み目を見開いている
「調べはついている、忍術学園の護衛をしているんだとな」
「ーー、なぜそのようなことをいまさら?もう私はあなたのモノでしょうに」
「我が軍の忍者隊を最高峰にするのならそこから有能な忍者を率いれば良いと思わぬか?」
「なにを戯言を、どうせ忍者のまねごとをする学園でしょうに…」
「しらばくれても遅いぞ」
「ッい!」
強く握りしめられたのか顔を歪めるにガタッと動いてしまう
それに振り返った大地場が私を見る
「なんだ」
「いえ、外が騒がしくなってきたものですから」
「何ィ?」
の腕を離し外を見る
「!」
「えっ!?ッ!」
を引っ張りそのまま廊下に出る
近くに居た兵士が驚いて私を見たのは見えた
振り返れば、さっ三郎?なんて驚くの姿
「なにしてんだお前!」
「こっちのセリフだ阿呆!!なにを勝手に…!!」
「ーーッ三郎のバカ!」
「の分からず屋!!」
子供染みた言い争いができて内心ホッとする
階段を飛び降りる途中での腕を引き腕に閉じ込める
離せ!と叫んだの口を押え着地した廊下を走る
「曲者じゃぁあああああああ!」
「わーお、ウルサイ城主だね」
「お前、いい加減にッ!!」
「大丈夫だ!この先に立花先輩の仕掛け…ガッ!!!」
ガックンッといきなり床が抜けた
を思い切り抱きしめ立花せんぱぁああああああああああああああい!と叫んでしまった
ドサッ!
勢いよく落ちて気のは鉢屋と腕の中で目をパチクリさせる
いまだに驚いているの服を掴み脱がせる
「!?おっおま、せんぞっ!なっなに!!」
「着替えろ、見ているだけで腹が立つ」
「やめっ、せんぞ…う!!」
「動くな、わかったか」
「わかるか阿呆!」
「鉢屋、押さえつけろ」
「心得た…!」
「ひっ、」
「取って食うわけじゃないんだ、諦めろ」
「まあ、また食ってやってもいいけど?」
「またとはなんだ鉢屋」
「え?あー、え?」
「後で覚えていろ、鉢屋」
「あ、あははー」
「離せバカ共ぉおおおおおおおおおおおおお!!」
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