53,任務終了




「わ、わわわわ」
「わわわではないぞ、俺は」





私達が立てた作戦のおかげか
鉢屋先輩とも仲直りできたさんが今までにない、涙を流している




「若ぁ、若ぁ」
「おーおー、泣くな
「足は、足はどうなのですか?」


「――あー、もう使い物には成らぬな」
「私のせいで…、若の大事な身体に傷を、」
「そんな顔するな…大川殿から色々聞いたぞ、このバカ」

「!」




さんにデコピンをしたさん




は、のしたかったことをした、俺は俺のしたかったことをした」




そうだろう?
それよりもお前が無事の方が嬉しいよ、なんてさんが笑う




さんが立花先輩に言ったことそのままだ
やっぱり、さんの城主なんだなって安心してしまって


さんの胸に飛び込んださんが今まで見たことのない表情を浮かべるから
三反田先輩と顔を見合わせてしまった



「若のところに、ずっと…帰りたくて」
「ああ」
「あいたくて、話したくて」

「ああ、色々話してくれ…学園のこととか…」
「―――、俺ね」





守る場所ができたんだよ







「ねえ、乱太郎」
「はい」
さん、帰っちゃうのかな」
「…、さんの所に戻りたいって言ってましたね」



忍たまの長屋に戻るとき
三反田先輩の思っていたことが自分の考えていたことと重なる




「そもそも、ここに来たのも…さんを救うためだったよね」
「――、さん…いなくなっちゃうのは…いやですね」
「ああ、凄く嫌だ」




三反田先輩と別れて2人の居る自分の部屋はいる



「「らんたろー」」




情けない顔で迎えてくれる2人も考えているのは
同じようだ





もどる つぎに
一覧に戻る