「なんだこいつら!」
「鉢屋三郎せんぱぁあぁぁい」
「お前ら下がっていろ!あぶねえだろ!うわっ!」
一年の集団と五年生の4人が集まる場所
そこに不審な忍者が数人襲ってきていた
「どうなってんだあ!?」
「きり丸、ここは危ないよ。鉢屋先輩に頼んで早く逃げよう」
「そうだな、庄左ヱ門!みんなを纏めて下がろう!」
「うん、先生たちが来るまでそうしたほうがよさそうだ」
他のは組や近くにいたい組も頷く
「っ、兵太夫!!!」
三治郎の大声にそのばの全員が振り返る
ノーマークだった兵太夫に襲い掛かる忍者
「ッ、うわあああああああああ!」
「ッ、一年に五年!!」
「間に合いそうか、…」
「…!!兵太夫!!!」
そんな声が前方から聞こえ目を凝らせば、黒い忍者服を着た人間にクナイを振りかざされている兵太夫の姿
六年の2人には申し訳ないが瞬歩で兵太夫の前に出る
そのままスライディングするように彼を抱えてクナイを避けた
「さん!!」
「怪我あらへんか兵太夫。遅くなって堪忍」
こんな多い人数きづかへんなんて
ギリッと奥歯を噛みしめ兵太夫をは組のみんなの下へ降ろす
「兵太夫!!」
「さん!来てくれてよかった!!」
「さぁん、どうしましょお」
涙目なしんべヱの頭を撫で六年生が着いた気配を読む
「食満くんに護衛を頼む…お前らはここに居ろ…い組もろ組もな」
近場に居た乱太郎の頭をぐしゃりと撫でれば眉が垂れ下がっていた
それを見て見ぬふりをして戦闘の方へ混じる
「チッ!さすが…か」
「っ!力も強いね」
「…!」
三郎が視線をずらすと雷蔵に降りかかる刀
あ、と声を出す前に刀を振りかけた忍者が横に勢いよく飛んでいく
「うちの生徒に手ぇ出したらあかんで?」
怖いぐらいの殺気にその場の気温がガクッと下がる
そのあとのさんの行動は早く、次々に相手の急所にクナイを投げもしくは眠らさせ
唖然と見ているしかできなくなった俺らは食満先輩に呼ばれ一年坊主の元へ集まった
「凄いな、さん」
「本当に強い人だったんすね」
「あれ?」
一年は組の乱太郎が不思議そうに声をあげる
「きりちゃんが居ない?」
「銭の音ー、銭ぃ!!」
そんな声が聞こえ一人蹴倒して急いで向かう
「きり丸!なにしてはるん…やっ!!」
また一人倒してきり丸を抱える
「いやあ、銭の音が聞こえてぇ」
「お前…それ刀がぶつかり合う音やと思うで」
「え」
呆れたように言えばきり丸もヤバイと表情を変えた
「まあええわ」
よいしょ、と立ち上がる瞬間
後ろから走ってくる気配に今までと違う雰囲気
「忍頭か!!」
きり丸を悪いけど突き飛ばし刀を取り出す
金属のぶつかり合う音に表情を歪めれば
相手の苦しそうな顔
「忍者のたまごを殺してしまえば、怖いものなどないと思っていたのに!!」
「あほかお前は」
呆れたように言えばカッと顔を赤くしてまた無暗に剣を振るう
「「「「「きり丸ぅ!!」」」」
「えっ?」
沢山の声が近くで聞こえ振り返ればは組の良い子たち
向こうでは食満くんたちがばかかーーーー!と叫んでいる
「隙あり!!」
「ッ!」
忍頭がクナイを投げる
避けるのは簡単だ
けど、避けたらは組に当たるやろう
「クッ…!!」
「「「「「「さん!!!」」」」」
横腹に刺さったクナイを抑え耐える
毒塗ってあるんやな
けど、青ざめたは組にしまったと思った
まだこいつらは血をしらへんのや
まともに食らった俺を見てニヤリと笑うそいつがひどく難く見えた
「そうか…!こいつらの前じゃあよけられねえもんな」
「さん!」
「動くな…!!後ろのチビ共がどうなってもいいのか?」
「ッ…」
動こうとした不破くんの動きが止まる
刀を構えたそいつは思い切り俺に振りかざしてきた
受け止めるが進行性の早い毒なのか力が入らない
「立花くん!!閃光弾を!!!」
「え」
「お前ら全員顔を伏せときぃ!!」
は組を振り返って言えばはぃいいいいいい!と顔を伏せた
意図のわかった2人が指示すると立花君の行きますよ!の声に前を向く
「私をどうするつもりだ?」
「殺すんや」
閃光弾がドンッと破裂した瞬間
あたりがまばゆくなる
ああ、これは暫く視界は最悪やな…と思いつつ
驚いている忍頭の胸に短刀を突き立てた
もどる つぎに
一覧に戻る